ある日、おなかがいっぱいになったうさぎは、 森の近くの小川のほとりに散歩に出かけました。
ときどき小枝や木の切れっぱしを見つけては飛び移ったりして、
楽しく散歩をしていましたが、ちょっと休もうと、小川のふちに丸太を見つけて、 立っていました。
といっても、うさぎが丸太だと思っていたのは、 本当は小川にぽっかりうかんだワニの頭だったんですけどね。
うさぎはそんなことは露とも知らず、おいしい空気を胸いっぱい吸い込み、
とてもいい気分で、うんちをポロリ。ワニは自分にまったく気がつかないで、
しかも、うんちまでするうさぎに腹を立て、あっという間に、 その大きな口にウサギをくわえ上げました。
ところが、うさぎは、あまりの痛さに、ワニの口にうんちをポロリ、
ポロリとしたものだから、たまりません。ワニはゲホゲホ咳き込むわ、 くしゃみは出るわの、大パニック。
そのすきに、うさぎが後ろ足でワニの舌を思いっきりけとばしたので、
ワニの舌は、ちょん切れて、ワニは自分でそれをゴクリと飲み込んでしまいました。
ワニからやっと逃げ出したうさぎはといえば、やっとの思いで、
小川のふちに飛び上がりましたが、もう元のように走ることはできなくなっていました。 それからというもの、うさぎは、今のように、
ピョンピョンと飛び跳ねることしかできなくなった、ということ
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