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![]() ある村に、お金持ちの娘がいました。年頃だったのですが、どんな男の人にも興味がありませんでした。ある日、彼女にひとめぼれした若者がいましたが、とても貧乏だったので、娘の父親は気に入らず、若者に 「もし本当に娘のことが好きなら、うちの前の運河に一晩中、浸かってみせろ」 娘はそのことを知ると、若者がかわいそうになり、岸辺で火を焚いてあげました。若者は好きな女の人が、自分のために火を焚いてくれているのを見ると、勇気がわき、元気がでてきて、次の日の朝まで運河に浸かっていました。次の日、お金持ちの男が出てきて、若者がまだ生きているのを見つけると、びっくりして、たずねました。 その日の夕方、娘はご飯の用意をして、父親に持っていきました。ナムプリック(野菜をつけて食べるタレ)にいれるはずの塩は、別の器に入れて、ナムプリックを入れた器の下に置いておきました。 お金持ちの男は、ナムプリックを食べると言いました。 |