タイ語講座(1) で声調について、タイ語講座(2) で母音について学びました。
今回は、タイ語の子音について学んでいきましょう。
タイ語で子音は「パヤンチャナ」と言います。 タイ語の子音の音の種類は21種類です。
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発音の面では、英語のR,Lと同様に難しいものもいくつかあります。
日本語にない音としてまず挙げられるのがいわゆる「無気音」と「有気音」の区別です。
無気音というのは発音の際に息がもれないようにしつつ 音を破裂させるように発音する音のことです。
小さな短冊に切った紙を唇の前にかざし、その紙を揺らさずに発音できれば合格です。
<鶏>などがこの発音です。 音としては「ガ」「ジャ」「タ」「パ」の4種類です。
有気音は息を伴う発音です。
<卵>などがこの発音です。
タイの人はこの2つの発音を英語のアルファベットで表記する際には
「Kai」「Khai」と区別します。国名のタイは(タイ)で、有気音ですから、
アルファベットで表すと「Tai」ではなく「Thai」になるのです。
「Tai」と表記すると無気音の「タイ」になってしまい、一歩間違えると(ターイ)死ぬの意味になってしまいます。
著者はまだタイに憧れているだけだった学生時代に、「Thailand」と表記するくらいだから、
タイは実は「that」の発音同様、舌を前歯の裏に当てて発音するのでは?
多分それが世界標準なんだわ。「タイランド」と発音するのは日本語訛りに違いないわ!!
と思い込み、しばらくは舌を前歯の裏に当てて「ズァイランド」と変な発音をして
英語の授業でネイティブの先生に怪訝な顔をされて自分の勘違いに気づきました。
タイ語を勉強してはじめてタイランドを「Thailand」 と表記しなければならない理由を知りました。
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単語の最後の音が末子音です。P、T、Kで終わる単語は最後の音が殆ど発音されません。
大手スーパーの「ロータス」は「ロータッ」に、 「ビッグシー(Big C)は「ビッ シー」になります。
ロータスの場合、「ス」という末子音はタイ語にはありませんので、 Tの発音で代用します。「ロータッ(ト)」となります。
これは外来語についてよく見られる発音です。 例えば「ホテル」「ル」という末子音はないので、Nの発音で代用します。
「ホッテン」となります。
P、T、Kで終わる末子音は殆ど発音しないのですが、
口の形だけは発音したときと同じ形になります。ですから音にも微妙な違いがでます。
男性が語尾につける「カップ」もPの音で終わっているので「カッ(プ)」となります。
タイの人の口を観察してみてください。「サワディーカップ」というとき、
最後のプは殆ど聞こえないけれど口は「プ」を発音する直前で止めているかのように しっかり閉じられているはずです。タイの人に I
like you. と発音してもらうと 「アイ ライク ユー」ではなく「アイライユー」になります。 末子音のK
ライクのクを発音しないからです。
逆に日本の人は ライクのクをはっきりと発音します。
タイの人にとっては必要以上にはっきり発音していると感じられるようです。 日本人がタイ人英語を聞いてもなかなか理解できず、
タイ人が日本人英語を聞いても分からないのはこの末子音の発音の違いが大きな原因のようです。
この違いに注意してタイ語の響きも分かるようになると、 タイ人英語も理解できるようになります。
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